勉強するとき、それぞれこだわりがあったりなかったりするのがノートの取り方ですよね。ノートは授業の時に使う、問題演習の時に使う、模試の復習に使うなど、さまざまな使い方がありますが、今回は私が受験生の時に作成していた一風変わったノートを特別に公開します。こんな使い方があるんだ!自分も作ってみようなどと新しい発見になればうれしいです。
過去問演習でつかんだものが試験で発揮できない?
受験勉強も大詰めを迎えると、最後に取りかかかるのが大学の過去問演習ですよね。この過去問演習、実際に志望大学の問題形式に慣れる、問題演習の教材にするなど、さまざまな活用方法がありますが、過去問を解くことの一番大きいメリットは、入試本番に向けて作戦を立てられることですよね。ですが、実はこの戦略を考えるという準備、意外と怠ってしまっている人が多いんです。
過去問を解けば当然、その「復習」をすることが必要ですが、普段模試の復習をするときには、問題の解き直しまではしても、その問題をどう解いたらもっと点数が取れたのか、次に生かせるのかということまでじっくり考える人は残念ながら多くありません。模試では特別これをしなくてはいけないわけではありませんが、過去問演習の際にはこの「復習」はとても重要になってきます。
ただ、入試では併願大学をいくつか受ける人がほとんどでしょうが、いくつも受ける大学の全ての過去問を、それぞれ何年分も解くなんてことはできません。しかも、いくつか過去問を解くと、どうしても併願大学の問題の雰囲気を試験当日に忘れる、なんとこともあり得ます。せっかく過去問演習して何となく問題の雰囲気をつかんだのに、それが試験当日に発揮できないなんてもったいなさ過ぎますよね。
そこで私が作っていたのが「学校別戦略ノート」! このノート、作るのは全然難しくはありません。毎回過去問演習を終えるごとに、どんな問題が出そうか、どこから解き始めれば得点率を上げられそうか、などをそれぞれの学校の過去問に対して分析をしてまとめただけのノートです。試験当日は思った以上に緊張しますから、このノートがお守りとしても役立ちます。過去にどんな風な問題が出ていたのか、何から解き始めればよさそうかなど、直前にこのノートで見直せるので、かなり安心材料になります。
試験日に役立つ「学校別戦略ノート」はこう作ろう!
では、この「学校別戦略ノート」、具体的にどう作ればいいのでしょうか。まず大前提として、これは受験当日に試験会場にもっていくお守りのようなものですので、実はしっかりと作り込む必要はありません。ですから、ノートはいつも使っているものではなく、何ならサイズが小さくて気分の上がる、おしゃれなものを選んでもよいでしょう。受験当日でも見たくなるノートにしてください。
書くことは、いたってシンプルです。自分が受ける大学の過去問を解くたびに、どういう風に本番問題を解けば1問でも多く得点できるか、どういう点に気をつけて挑めばいいかといったポイントを洗い出し、箇条書きにするだけです。この時、大学別かつ科目別にまとめておくとより見やすいかもしれませんね。
ここで、気をつけたいのは、これを見直すのは入試直前ということ。できればポジティブな言葉で、例えば、「リスニングは1回しか流れないけれど落ち着いて聞けばわかるはず!」「自分が解けないと思った問題は誰も解けないから捨ててどんどん進む!」など、テスト前に見て落ち着ける言葉を各ページに入れておくとよいでしょう。
せっかく勉強してきたことを最大限受験に生かせるよう、テスト直前過去問見直し用の「戦略ノート」、ぜひ作ってみてくださいね。
東京工業大学|E.Y
現在東京工業大学に通う3年生です。材料学を専門に普段は研究をしています。東工大と同時に慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、ICUにも合格できました。この経験をみなさんへお話しします。