「2023年最新学部事情(国公立大学編1)」では国公立大の学部新増設について、近年の動きとして2023年・2024年の設置または設置予定のデータサイエンス系学部を中心に紹介しました。
今回はその2として、主な国公立大学の2005年から2022年にかけての新設学部について紹介します。
また、後半は大学そのものの統合や名称の変更された国公立大学のトピックス、2005年以降に増設された学部などの一覧をご紹介します。
近年は各地の国公立大学で国際系のなどの学部が新設
主な国公立大学の2005年から2022年にかけての新設学部について見てみましょう。
大阪大は2007年に、大阪外国語大と統合して外国語学部を新設。東京外国語大は、2012年に言語文化学部と国際社会学部を、2019年に学生の4割を留学生が占める国際日本学部を設置しました。
筑波大は2007年に学群全体を改組・再編し、人文・文化学群、社会・国際学群、人間学群、生命環境学群、理工学群、情報学群、医学群を設置しました。
横浜国立大は、2011年に工学部を改組し理工学部を設置、2017年に教育人間科学部を教育学部と改称し、同時に都市科学部も設置。
千葉大は、2014年に法経学部を法政経学部に改称し、国際教養学部を2016年に設立しました。
横浜市立大は、2005年に商学部、国際文化学部、理学部を統合して国際総合科学部を、2018年にデータサイエンス学部を設置、2019年には国際総合科学部を国際教養学部、国際商学部、理学部に再編しました。
また2005年以前ですが、2004年に開学した秋田県の国際教養大は、すべての授業を英語で実施し、教員全体に占める外国人教員比率は50%以上、100%近い就職率を誇るなど、大学関係者の間でも評価が高く注目されています。
学部新設ではなく、大学そのものの統合や名称の変更も
学部新設ではありませんが、首都圏の主な国公立大学の改革のなかで大学受験業界の関係者に大きな衝撃を与えたのは、東京工業大と東京医科歯科大が統合され東京科学大(仮称)になるというニュース。統合日は2024年の秋を想定しています。
気になる入試ですが、新大学(東京科学大)になった当初は、現行の東京工業大、東京医科歯科大と同等の入試を実施する方針で、大きく変更される場合は、2年程度前に周知するとのことです。
同じく学部新設ではありませんが注目のケースとして、2005年に名称変更した首都大東京が、2020年に東京都立大という旧来の名称に戻しました。なお、学部・学科の改編は首都大東京時の2018年に行っており、7学部23学科の体制となって現在に至ります。
主な国公立大学で2005年以降に増設された学部などの一覧
最後に、主な国公立大学で2005年以降に増設された学部などを一覧でご紹介します。
今回は、主な国公立大学の2005年から2022年にかけての新設学部についてと大学統合や名称変更などのトピックスについてご紹介しました。
ここでご紹介したものは原則、新たに開設された学部か、従来のひとつないしは複数の学部が新たな学部に改組・再編されたケースです。学科のみの増設・名称変更などについては原則として取り上げていませんので、気になる方は調べてはいかがでしょうか。
なお、私立大学の新学部については、当サイトの「2023年最新学部事情(私立大学編):保護者世代が受験していない学部は?」という記事で説明しています。あわせてそちらもお読みください。