漢文に対して苦手意識を持っている人は多いと思います。でも漢文は、きちんとやれば一定の点数は取れるし、やらなければゼロ点という、わかりやすい科目です。やればとれるはずの点数をそのまま切り捨てるのはもったいないので、少しずつでも、まずやり始めてほしいです。この文章を読んでやる気になってもらえたら嬉しいです。
漢文の勉強でやるべきことは多くない!
漢文の勉強として、やるべきことは何でしょうか。「句形を覚える」こと、そして「文章を読めるようになる」こと、実はこれだけ。いたってシンプルなのです。他の科目に比べて決して多くありません。
あなたは今、漢文対策のどのフェーズにいますか? 「句形に関しては全て覚えた」という人は、問題演習を積み重ねましょう。「句形が不安だ」「句形がわからない」という人は句形について、まずは覚えましょう。そしてある程度句形がわかってきたら、演習を積み重ねていきましょう。
自分がすべきことは見えましたか? たったこれだけなのです。やるべきことがわかったら、次は実行するのみです。
句形学習と問題演習が漢文学習のポイント
まずは「句形」について。これが何もわからない状態で文章を読もうとしても混乱するだけなので、句形を最優先で覚えてください。どんな教科書を使ってもいいので、その教科書に載っている句形を全て覚えてください。数はそこまで多くないですし、そこまで複雑ではありません。全部覚えましょう。けっこうすっきりとした構造なので、ゲームのような感覚で勉強できるかもしれません。
このとき、注意してほしいのは、「覚えた」と「覚えたつもり」の違い。この2つは大きく違います。「覚えたつもり」は通用しません。覚えてください。
でも、どうやったら「覚えたつもり」なだけの事柄を自覚できるのでしょうか? そこで出てくるのが「問題演習」です。ある程度句形を学んだ段階で、問題演習に移りましょう。そうすると、「あれ? この句形見たことある気がするけれどなんだっけ」と思う瞬間がかなりあると思います。それが「覚えたつもり」の自覚です。問題演習をしているときに、なるべくこの瞬間を経験しましょう。そして、「覚えたつもり」を「覚えた」に変えていってください。
自習の時に「覚えたつもり」を自覚することはとてもいいことです。正解できなくてもへこまないでください。自覚すればそこを重点的にまた勉強すればいいだけです。それでもまた、次も同じ場所を間違えるかもしれません。そうしたらもう一回覚えればいいのです。自習の段階でこの経験をしてください。
皆さんの本番はあくまでも定期試験、もしくは入学試験本番の日なのです。本番の試験で「覚えたつもりだったのに」と後悔しないように、自習の段階、もしくは模試の時に、「覚えたつもり」を発見してくださいね。
東京大学|A.I
東京大学法学部に在学しています。入学年度は2018年度です。みなさんが少しでも受験を楽しく乗り越えられるようにアドバイスをしたいです。