周りの友達がかなりハイレベルな参考書を持っているのを見て焦ったりした経験はありませんか?「この時期にそのレベルの参考書は早くない?」と思いながらも、後れを取っているのではと気になってしまうこともあると思います。そこで今回は特に現役生向けに、盤石な基礎の固め方とその応用方法を私の経験に沿ってお話ししていきます。
入門~標準レベルの参考書をとにかく周回して基礎を盤石に
基礎をおろそかにしていると、応用問題が解けないばかりではなく、受験期直前になって焦燥感に駆られることは間違いありません。直前で焦るならまだいい方で、中には浪人しても気づかないこともしばしば。それほど基礎は受験の核となるもので、これは理系・文系科目のすべてに共通することです。現役生ならば基礎は高3の夏までで固めておきたいところです。しっかりした基礎があれば、そこから徐々に応用問題を解いていってもそこまで苦労することはないでしょう。
さて、肝心な「基礎の固め方」についてですが、それは「自分が使ってきた入門~標準レベルの参考書をとにかく周回すること」、これに限ります。「とにかく周回する」というのは、3周程度では甘く、8周~10周くらいのことです。私は理系ですが、これを数学・化学・物理といった主要科目に適用したことでがっちりと基礎を固めました。
しかし、あまりにも簡単な問題を10回も解くのは非効率ですし、時間が勿体ないです。そのため、「3周目までは全部の問題を解くけど、それ以降は間違ったものだけを解こう」といったように、自分でルールを設けるといいでしょう。「もうこの種類の問題は絶対に解ける」という段階になったら、そのページにマーカーで大きく「×」と書き入れましょう。ページごと破ってしまうのもいいですね。だんだんと分厚かった参考書が薄くなっていくのは、モチベーションの維持や、苦手分野の確認にもとても役立つと思います。
解いていく際、別解での回答を思いついたりしたときには遠慮なく濃い字で書きこむと、より濃密で自分だけの参考書を作り出すことができるでしょう。周りの進度に焦らずに基礎を固めたほうが、後に大きな勉強の効率化を生み出します。
応用問題もとにかく周回、怪しければ基礎問題集に戻る
基礎が固まったら次は応用問題ですね。基礎固めが早く終わるほど応用問題→過去問への移動がスムーズになるので合格へより近づくことが可能です。
応用問題への取り組み方ですが、ここで行うことはとにかく「周回して怪しい部分は基礎問題集へ戻る」です。周回する回数は自分のスケジュールと相談しながら決めましょう。目安として、しっかりと基礎があれば5周程度で自分の身になるはずです。
応用問題とはいえ、本質は基礎問題の積み重ねですので、出題パターンには限界があります。受験はパターン攻略の勝負ですので、さまざまな問題に触れるようにしましょう。受験本番中に「あ、この問題、解いたことある!」となれば合格はすぐそこです。
しかし、「さまざまな問題に触れる」ということを「たくさんの参考書に手を出す」と勘違いするのは御法度。復習せずにむやみに解き進めるだけだと、「この問題見たことあるけど、解き方忘れた」という結果に繋がり、復習しなかったのを非常に後悔することになるのでご注意ください。
使い古したぼろぼろの参考書こそ自分の努力の証となり、受験本番での安心材料となります。参考書を徹底的に使い倒しましょう。
北海道大学|T.K
北海道大学農学部に2019年に入学しました。ブログで受験に関するノウハウを連載しています。みなさんへもとっておきの話を提供できればと考えています。