世界史は、他の社会科の科目と比べても範囲が広く、覚えなければならないことがたくさんあるため、苦手意識を持つ人は多いと思います。そんな世界史ですが、きちんと対策すれば共通テストで高得点が狙える科目でもあります。今回は、世界史で高得点、具体的には得点率9割を目指す方法についてお話ししたいと思います。
重要な事件や出来事は年代もセットで覚える
基本的な知識が一通りそろっている人でも、間違えがちなのが「年代順に並び替える」タイプの問題です。もちろん因果関係や歴史の流れについての理解を問う問題なのでそれを把握していれば解けますが、正直、はじめから年代を知っていれば、もっと簡単に正答できることは間違いありません。したがって、重要な事件や出来事の年代は、できるだけセットで覚えてしまう方が効率的です。もちろんこれは、流れや因果関係の理解を軽視していいということではなく、あくまでそれらに加えて年代も一緒に覚えてしまおうということです。
また、語呂で年代を覚えてしまうというのも良いと思います。年代を具体的に知っていると、論述で本文に書けたり、◯世紀というような、指示に反したことを書く恐れがなくなったりと、二次試験でも有利に働きます。ただし、あくまで補助的に使用するに留め、あくまで本道は因果関係や流れの理解であるという意識を持つようにしましょう。
文化史の勉強には資料集を活用
日本史ほどでは無いですが、世界史でもやはり文化史が多少ネックになります。特に近代ヨーロッパの芸術作品や中世の建築様式は、作者と作品の対応関係だけでなくその特徴まで押さえている必要があり、苦手な人もいると思います。
これは、政治史と比べるとどうしても文化史はサブ的な印象を持ちやすいことに加え、文字で説明されても実際にイメージが湧きにくいことが原因です。したがって、文化史を勉強する際には、学校で使っている資料集を準備しましょう。資料集には有名どころの作品や建築が載っています。それらと教科書の記述を見比べながら、「確かに言われてみればそんな特徴が当てはまるなあ」などと考えながら読み進めてください。
実際に写真を見ることで具体的なイメージが湧きますし、視覚的に捉えることで記憶にも残りやすくなります。そして何より資料集で実際に写真を見ながらの方が断然勉強が楽しいです。特に建築史は、試験に出題されるような建物の数は非常に限られているので、一通り確認しておくと有効です。そのようにしてイメージを膨らませた後は、一問一答や学校のプリントを使って作者や作品名を正確に暗記しましょう。こればっかりは気合で乗り切るしかないですが、何も確認せずいきなり暗記しようとするより、かなり取り組みやすくなると思います。
東京大学|Y.S
東京大学法学部に在学しています。入学年度は2019年度です。少しでも早く一歩を踏み出し、継続して努力する皆さんを応援します。