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【合格ノート術】社会のノートはちょっとしたコツで勉強効率がアップ!

東京大学|S.H

みなさんは普段、どんなふうにノートを取っていますか? たかがノート、でも整えれば立派な一冊のカスタマイズ済み参考書です。人によって方法の向き・不向きはあるとは思いますが、このコラムでは社会科について、ノートの取り方の指針となりそうなものをいくつかご紹介します。

ポイントは「丁寧に書く」「因果関係を強調する」

社会科で役立つノートを作るコツはずばり、「とりあえず丁寧に書いてみる」ことと、「因果関係を強調する」こと。なんて初歩的なことをと思われるかもしれませんが、ぐちゃぐちゃっとしたノートって、やはり何となく見返したくないですよね。見返したくなったとしても「何だか見づらい」とか、「これじゃあこの見慣れない漢字がどんな漢字なのかよくわからない」というふうになることも。わからないなら調べれば良いと言われればそれまでですけれど、非効率感は否めません。

きれいに書こうとすると、何が起こるか。板書を見て、それを書き写すという作業にかかる時間が必然的に長くなります。すると、書き写す際に無意識的に頭の中でその語をリピートする回数も増えます。自分の書いた字を見て悦に入る時間……などというものはないにしても、丁寧に書くだけでその語により深い印象や思い入れを持つことができるのです。こうした体験は記憶を助けますし、復習のときにもやはり書き殴られたノートよりわかりやすいと感じるはずですよね。

よかったら、インデント(字下げ)や文字の色にもMyルールを作ってみてください。よりわかりやすく、思い入れのあるノートができあがりますよ。

また、社会のどの科目にも通じるのが、「因果関係」という要素。承久の乱はなぜ起こったのか? イタリアはどうして第二次世界大戦で枢軸国側についたのか? 地中海の国々ではどうして家が石でできているのか? ……ときどき未解明や不確実なものもありますが、これらの問いのどれに関しても、それぞれ対応する「理由」がありますよね。この答えと問いかけの内容、つまり「理由」と「結果」を矢印などの記号で視覚的にわかりやすくまとめることで、学習のポイントが押さえやすくなります。

特に、「風が吹けば桶屋が儲かる」のような、結果がまた次の事項の原因となり……というような、ややこしい因果関係は、記号や図を駆使してシンプルにまとめるに限るというものです。世界史や日本史の近現代史と、地理の自然と産業と環境の関わり合いでは特に、こうした複雑な影響の及ぼし合いが登場するようになりますから、予習の段階で教科書から読み取れることをまとめてみるだけでも、かなりの勉強になるはずです。

ルーズリーフが便利! トピックごとにまとめよう

スペースのない教科書ではページの真ん中に章や節の切れ目がくることもよくありますが、ノートを取るときには章や節が変わるごとにページを変えるのがおすすめです。そうでないと時代が前後したり、まったく違う地域の話が同じページ上に来たりということが起こり、物事の縦横のつながりもうやむやになってしまいます。

さらに、ノートにはルーズリーフを使うのがおすすめです。ルーズリーフを使う場合は、ページの表裏で違うトピックになっている、ということもできるだけ避けるようにすると◎。こうしておけば、同時代のつながりを学びたいのか・地域史を学びたいのかなどに合わせてページの入れ替えをすることができますし、勉強したい範囲をちょっと持ち歩くのにもコンパクトで一石二鳥です。記憶の定着効果も、学習してから半日、1日、3日、1週間……と徐々に時間を空けながら復習することで高まるとも言いますから、気になったときにぱっと見返せる状態にしておくと良いですね。

ノートの取り方・使い方に正解などあるわけではありませんが、どこかうまく行かないと思ったときには今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。

東京大学|S.H

東京大学教養学部在学中。高校時代は公立校の外国語科に在籍し、塾に通うことなく合格をしました。みなさんができるだけ楽しみながら勉強を進められるようなコラムを執筆いたします。

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