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〈受験勉強あるある〉「教科書の通読」ってどうしたらいい?

早稲田大学|K・K

歴史系の勉強において、巷でよく基本とされる「教科書の通読」。今回はこのテーマについて掘り下げてみようと思います。というのも、私は最初、ただ漠然と教科書を読んでいればそのうち知識も頭の中に入るだろうと思って進めていたのですが、全然点数に直結するような勉強にならなかったんです。そこで、私がどのように失敗を改善したのか書ければと思います。

大切なことが抜けている!?「反復学習」という言葉の罠

よく歴史系は「反復学習」が肝だと言われます。私自身もこの主張に異論はないのですが、これに大切なことが抜け落ちているのもまた事実なのです。それは、ただ回数だけをこなしても頭を働かせていなければ、勉強効果が著しく低下するということです。脳に汗せずして得られる結果は、たかが知れているのです。

通読の効果が上がった2つのアプローチ

では、どのように教科書は通読すべきなのでしょうか? それには、2つの方向づけが可能です。

1つ目は、「常に疑問を持ちながら読むこと」です。

例えば、「室町幕府は地頭を任命していないって習ったのに、幕府の組織図には地頭が載っているのは何故だろう?」と疑問を持ってみる。そして学校の先生や予備校の先生に質問をして解決していく。

たとえその疑問が解決しなくとも、気にしなくて大丈夫です。疑問を持った時点でモヤモヤ感が知識と一緒にベターっと頭にへばりついてくれて、知識それ自体忘れにくくなります。あと、大抵の疑問は学習が進んでいく中で自然とわかってくることが多いです。

ですから、記憶に残りやすくなり、もしそれが解決すれば歴史の知識の解像度がぐーっと上がるという点で、「疑問を持ちながら教科書を読む」ということは合理的なわけです。

2つ目は「結びつけるという意識を持ちながら読むこと」です。

教科書は古代、中世、近世、近代、現代と、それぞれの時代において歴史を語ります。このとき、例えば世界史なら、「中世のイギリスを今読んでいるけれど、同時代の中国では靖康の変が起きて、もうすぐ北宋が滅ぶころだな。この後は、プランタジネット朝ができて、ランカスター、ヨーク、テューダー朝と続いていくんだっけ」といったように、どんどん想像の翼を広げていくのです。

この読み方の良いところは、同時代史にも勝手に強くなっていく上に、主体的に教科書を読み込んでいくために、「記憶の質」が断然違ってくるということです。

私も教科書の通読にはずっと頭を悩ませてきました。第一、教科書はそんなに面白いものではないのですね(笑)。だからこそ、この2つのアプローチで最大限に教科書通読の効率を上げて、主体的に勉強をこなしてみてください。

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