
総合型選抜を含め、ほとんどの推薦タイプの入試で必須になるのが「志望理由書」の提出。入試によっては自己推薦書であったり、エントリーシートの形で提出することもあります。でも、
「志望理由書ってどんなことを書けばいいの?」
「書いた内容で合格できるのか不安……」
多くの受験生がこのような悩みを抱えているのではないでしょうか。
実は、志望理由書は「なぜその大学に行きたいか」を書くだけの書類ではありません。
この記事では、総合型選抜の場合の志望理由書ついて、その本質から具体的な書き方のポイントまで、詳しく解説していきます。学校推薦型の受験生にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
志望理由書で押さえるべき3つのポイント
志望理由書で最も大切なのはもちろん「自分はなぜその大学への進学を志望しているのか」を伝えることですが、書く際には志望動機の表明だけに終わらないよう、注意が必要です。合格につながる志望理由書を作成するために、以下の3つのポイントをしっかりと押さえましょう。
志望動機に具体性と独自性を持たせる
志望した理由だけを書くのではなく、なぜその学問分野に興味をもったのか、具体的なきっかけや経験を交えて説明します。一般的な内容は避け、自分にしか書けないような独自のエピソードや問題意識を示しましょう。
学部・学科の特徴と関連づける
志望する学部・学科のカリキュラムや研究室の特徴を調べておき、自分の学びたいテーマとの関連性を志望理由書で具体的に説明します。「なぜこの大学でなければならないのか」という必然性を、説得力をもって示すことが求められます。
アドミッションポリシーとの整合性をチェックする
とくに総合型選抜では、出願にあたり「大学が求める学生像」(アドミッションポリシー)が示されます。志望理由書ではこれと自分の志向がっていることを伝えることも重要です。高校時代の具体的な活動や実績に照らし合わせつつ示すとよいでしょう。
合格につながる志望理由書の書き方
志望理由書の内容はもちろん重要ですが、文章構成も合否を分ける重要なポイントとなります。ここでは、効果的な構成の組み立て方と、説得力を高めるための具体例の示し方、避けるべき表現について解説します。
文章の組み立て方を意識する
志望理由書は、以下の流れで構成すると説得力が増します。
・問題意識の提示(きっかけとなった経験・観察)
・テーマ設定の理由(社会的意義・必要性)
・大学での具体的な学習計画
・将来的な目標や展望
まずは各セクションで書きたいことを、箇条書きで書き出してみるところからスタートしましょう。
具体例・エピソードを入れる
説得力のある文章にするために、具体的なエピソードが含まれるよう意識しましょう。
▼例
「私は高校での環境問題に関する課外活動を通じて、地域の環境保全と経済発展の両立という課題に直面しました。とくに、地元企業の排水が川の生態系に与える影響を調査する中で、環境技術の重要性を実感しました」
自身の経験と学びたいテーマを結びつけることで、志望理由の説得力が高まります。
避けるべき表現・内容を確認しておく
以下のような表現や内容は、志望理由書での使用を避けましょう。
・「憧れている」「素晴らしい」など感情的な表現
・調べればわかる一般的な大学の特徴のみの説明
・具体性のない抽象的な表現
・高校時代の活動と無関係な内容
・私的な理由(「家から近い」「友人が進学するから」など)
・第三者の意見に依存した理由(「先生にすすめられた」「親が卒業生」など)
志望理由書は、あなた自身の意思と具体的な学習計画を大学側に伝える場所です。なにを書くべきかを精査したうえで、構成を練りましょう。
志望理由書を準備するときのポイント
合格につながる志望理由書を作成するためには、計画的な準備と入念なチェックが欠かせません。ここでは、具体的な作成手順とポイントを紹介します。
情報収集から下書きまでの流れ
志望理由書の作成は、十分な時間をかけて計画的に進める必要があります。まずは以下のスケジュールを参考に、余裕をもって準備を始めましょう。
▼出願1か月前までに
・志望学部・学科の情報収集
・アドミッションポリシーの確認
・研究室やカリキュラムの調査
▼3週間前までに
・自己分析と経験の整理
・志望理由の骨子作成
・構成の検討
▼2週間前までに
・下書きの作成
・添削を受ける
・修正・推敲
スケジュールはあくまで目安です。志望理由書は書き直しが必要になることもあるので、できるだけ早めに準備を始めることをおすすめします。
書き終わったら必ず推敲しよう
志望理由書を書き終わったら、必ず最終チェックをしてください。自分で何度も読み直し、以下のポイントを確認しましょう。
・文章の論理性は保たれているか
・具体的なエピソードは十分か
・学部の特徴と自分の目標は結びついているか
・誤字脱字はないか
とくに気をつけたいのが文章の論理性です。「なぜそう考えたのか」「どうしてその結論に至ったのか」といった因果関係が示されているか確認しましょう。
仕上げる際には、先生や家族に相談しながら進めていくことも大切です。第三者の目線からチェックを受けることで、よりよい志望理由書に仕上げられるでしょう。
合格につながる!小論文の書き方テクニック
志望理由書は、総合型選抜おいて合否を大きく左右する書類です。十分な準備期間を確保し、具体的なエピソードと論理的な文章で自分の志望理由を伝えましょう。
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