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〈小論文の基本のき〉Vol.4 書き言葉

学研のプライム講座・小論文講座担当“ドラゴン先生”

小論文対策っていったい何から始めたらいいの?「小論文の基本のき」では、そんな初心者の素朴な疑問から解説します。推薦入試で必要な小論文の書き方のコツをつかんで、志望大学合格を目指しましょう!

「書き言葉」の話し言葉との違いって何?

小論文では必ず「書き言葉」で書くというルールがあります。しかし、「書き言葉」と言われてもピンと来ない人もいるでしょう。そこで、いつも会話の時に使っているのが「話し言葉」で、文章で使うのが「書き言葉」だと覚えておきましょう。

ただし、普段見かけるSNSやメールの文章では、ほとんどが会話(話し言葉)と同じような、親しみやすい書き方になっていて、文章ではあっても正しい「書き言葉」にはなっていません。

例を見てみましょう。

「天気いいし遊びに行った」

この会話文を書き言葉の文章にすると、

「天気が良かったので遊びに出かけた」

となります。

文章で他人に意見を述べるときに使うのが「書き言葉」です。話し言葉より少しよそよそしい感じがするかもしれませんが、たとえ会話でも話し相手との距離感に合わせた言葉遣いは大切です。自分のことを知らない相手に文章で意見を伝えるためには、丁寧に書いた方がきちんと伝わるのです。

「今日は遊ばないで帰ってうちで勉強した」(話し言葉)

「今日は遊ばずに、自宅に帰って勉強をした」(書き言葉)

そのほかによくある言葉遣いの違いの例を、書き言葉への言い換えで並べてみます。

「~しちゃった」→「~してしまった(した)」

「~したんです」→「~した」

「~みたいな」→「~のような」

「~けど」→「~が」

「いろんな~」→「色々な~(様々な、多様な)」

「絶対に~」→「必ず~(必然的に、すべてが)」

「全然~」→「全く~」

「だんだん~」→「徐々に~(次第に)」

以上はあくまで一部の例ですが、これらだけを見ても、「書き言葉」は“くだけず、丁寧”な言葉遣いなのがわかると思います。

ここまで例を見て比較しましたが、新聞や評論を読むのも書き言葉の練習になります。実際に使われている書き言葉を会話との表現の違いを意識して読んでいると、どう書けば書き言葉になるかがつかめてくるでしょう。

みなさんが学んでいる小論文は、「会話」ではなく、他人に自分の意見を伝える「文章」です。入試で小論文を読んでもらう相手は、友達や家族ではありません。試験官です。したがって、自分の意見は丁寧に「書き言葉」で伝えましょう。

次回は「読点(とうてん)」。読点とはつまり「、」のことです。小論文での読点の使い方についてお話ししたいと思います。

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