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【勝てる学習術】「社会」の2次・私大の過去問演習への取り組み方

東京大学|S.H

社会科目では、複数の科目を選択して受験する必要がある学校も多いもの。過去問演習をするにあたっても教科のバランスや時期などについて、他の教科とはまた違うお悩みもあるかと思います。このコラムでは、そうした演習問題への取り組み方についてお伝えしていきます。

暗記?思考?まずは得意なタイプを見極めて

「日本史と世界史のどちらか」+「地理や倫理・政経」という組み合わせで科目を選択していらっしゃる方、比較的多いのではないでしょうか。どうしてこんな組み合わせが多いのかというと、それは必要とされる主なスキルのタイプが違うから。歴史系の科目では膨大な量の年号・人名・できごとの名前を覚えなければならないのに対し、地理や倫理・政経では用語を大量に覚えるというよりは、いくつかの事項を覚えてそれをもとにデータや事例を読み解くものが多くなっています。

どちらが欠けても教科全体の本質的な理解にはつながりませんが、大雑把に捉えるなら、いわば暗記と思考の二項対立。「たくさん覚えるのが得意!」と言い切れる人はもちろん「日本史と世界史」という組み合わせで受験しても良いわけですが、受ける授業を選択する段階でそこまで自信を持てる・能力を見極められる人は少ないですよね。それに、地理と倫理・政経という組み合わせを許可する学校は少ないもの。そうしたわけで初めに書いたような組み合わせが多くなっているのですが、過去問演習の計画を立てる際にも、この分類を意識すると学習が効果的に進むのです。

学校の定期テストや予備校の模試などを受けているときの感覚からして、みなさんは暗記と思考のどちらに自信がありますか? 暗記が得意だという方は、早々に用語を覚えてしまって、過去問演習の期間を長く取ることで思考力・応用力を鍛えていくのがおすすめ。時期で言えば、3年生の1学期には用語をすべて覚えてしまう、というような感じでしょうか。

対して、思考力には自信があるという方は、範囲を何周かする方法で暗記を地道に進め、2週間や1か月に1回などと定期的に実戦形式の問題に取り組むのが良いでしょう。この場合、暗記は冬休み終わりごろまでかかっても構いません。それでも本番直前まで過去問に手を付けない、というのはさすがに危険。思いがけず苦手な問題タイプが見つかることもありますし、どこまで暗記できているかを確認する意味でも、定期的に実践問題に取り組むことは忘れないようにしましょう。

社会科は過去3〜4年の出題傾向に注目!

歴史系にしても、それ以外にしても、社会科目というのは範囲が幅広いもの。問題集の見出しだけ眺めても、例えば数学とは比べ物にならないほど、トピック数が多くなっているかと思います。

そんな特徴があるからこそできるのが、昨年、一昨年……と3〜4年程度過去問を遡り、どんなトピック・カテゴリーの問題が近年出題されているのかを確認すること。もちろん分析することで確実に出題傾向が把握できるわけではありませんが、19世紀イギリス史の問題が1年前に出題されていたら、今年は出ないだろうな、とは思いますよね。逆に明・清代の中国史が3年も扱われていないのなら、今年か来年あたり、そろそろ怪しいのではないかな、など。

山をかけるというほどは的を絞らないにしても、せっかく過去問演習に取り組むのならこのような分析も早いうちにしておきましょう。自分の苦手が「今年あたり出題されそう」な分野に被っていたら、急いで対策を練らなくてはなりませんから。

共通テスト以外の受験に社会科目を使うという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

東京大学|S.H

東京大学教養学部在学中。高校時代は公立校の外国語科に在籍し、塾に通うことなく合格をしました。みなさんができるだけ楽しみながら勉強を進められるようなコラムを執筆いたします。

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