大学のことを知るために、ぜひとも行っておきたいのがオープンキャンパス。その参加のメリットや、参加する際のポイントについてまとめてみました。
※本記事では、来校型オープンキャンパスをメインに解説していますが、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、オンラインでオープンキャンパスを行う大学が多くなっています。一般的には、事前予約制の来校型オープンキャンパスとオンライン型オープンキャンパスが並行して行われています。
オープンキャンパスとは?
キャンパスツアーや模擬授業など多彩なプログラムを開催オープンキャンパスとは、平たくいえば大学の説明会です。大学のキャンパス内にある教室や施設・設備を受験生などに開放して行う説明会なので、オープンキャンパスと呼ばれます。「ひと月に4回、年間を通じて行っている」といった大学もありますが、どの大学も規模の大きい主要なオープンキャンパスは、夏休みに集中して開催しています。参加は、高校1年制でも可能です。受験勉強で手一杯の3年生の夏に大学を訪れることは現実的ではないので、2年生の夏までにはオープンキャンパスに参加しておきたいところです。
オープンキャンパスでは、受験生にその大学の魅力を伝えるためのさまざまなプログラムが用意されています。主なものを以下にあげてみました。
大学の建学理念や歴史、設置している学部学科など、大学の概要を解説する説明会です。学部学科が多い大学では、学部別に時間をわけてそれぞれの学部学科の説明会を行うこともあります。
キャンパスツアー
キャンパス内にある施設・設備を案内してもらうツアーです。その大学の在学生がガイドを務めることが多く、歩きながら質問することもできます。
入試説明会(進学相談会)・入試対策講座
その大学の入試に関する説明(入試の種類や出題科目など)を受けられる入試説明会、入試問題の傾向と対策をレクチャーしてもらえる入試対策講座なども行われます。大学によっては、過去問がもらえるケースも。
模擬授業・実習
大学で行われている授業を受けたり、実習や実験に参加できたりします。大学や学部・学科を代表するような教授によって行われることが多いです。
研究室訪問
研究室を訪れて、手がけている研究や教育方針などについて、教授や学生から話を聞くことができます。
学食体験
オープンキャンパス中は、食堂やカフェテリアが使える大学が多いです。なかには「学食体験」として、無料でランチが食べられることもあります。
ここで紹介したのは、ほんの一例です。ほかにも多彩なプログラムがあるので、興味のある大学がどんなプログラムを開催しているのかを公式サイトで確認しておきましょう。
オープンキャンパスに参加するメリットは?
公式サイトやパンフレットではわからない生の情報がつかめる大学の実際の雰囲気や情報をつかむことができるのがオープンキャンパスに参加する大きなメリット。自分は何を重視して通う大学を決めたいのかを考えた上で、オープンキャンパスに行くとチェックすべきポイントも見えてくるでしょう。以下に、ポイントになりそうな部分をあげてみました。
自分の学びたい学部・学科があるか否かは最重要で、少しでも興味がある学科であれば模擬授業を受けてみることをおすすめします。実際にそれで志望学部が変わる受験生も。実験や実習の設備も、将来、自分が学ぶことをイメージして大学を比較しましょう。
大学とその周辺の雰囲気
キャンパスの広さや清潔さ、都市部の大学か郊外の大学か、歴史と伝統ある校舎かモダンなオフィスのような校舎か、といった点は各大学を比較するポイントになります。キャンパスを歩く学生の雰囲気などにも大学ごとのカラーが出ます。また、学生の男女比は学部ごとに違うので注意しましょう。キャンパスのある街は学生時代の思い出の舞台となるということも忘れずに。
学食や学内のコンビニ・売店など
キャンパス内の生活インフラともいえる学食や学内のコンビニ・売店などのほか、トイレの数や清潔さなども見ておきたいもの。また、キャンパスの周囲に、食事のできるところや授業の合間に時間がつぶせる場所があるかも要チェックです。
図書館・情報ライブラリ
大学では、図書館とパソコンルームが一体化した情報関連施設を設置しているのが一般的です。図書館の蔵書数や自由に使えるパソコンの台数なども大学によって差があります。
入試制度
最近の大学入試制度はとても複雑。1年で何回、自分の志望する学部・学科を受験するチャンスがあるのか、入試科目はどの科目なのかといった基本的な事項は聞いておくとよいでしょう。
就職関連
大学で資格を取って専門職として活躍したい人は、資格取得支援制度や卒業生の国家資格試験合格率なども聞いておきましょう。
学費
入学までに必要なお金、入学してから卒業するまでにかかるお金が分かれば保護者のみなさんも安心です。学費は学部によって大きく変わる点にも注意。場合によっては奨学金の活用も検討しましょう。返還する必要のない大学独自の奨学金制度を設けている場合もあります。
以上にあげたものを含めて、何を重視したいのか、自分なりのチェックポイントを考えてみてください。比較することで見えてくるものもあるため、複数の大学を訪問してみることも大切です。
事前に準備しておきたいもの・こと
予約制か否かをチェックまず気をつけたいのは、予約制のオープンキャンパスがあるということ。事前に大学の公式サイトで確認しましょう。オープンキャンパス自体は出入り自由でも、一部またはすべてのプログラムが予約制ということもあります。
かなり歩くので履きなれた靴をオープンキャンパスに行く際は、メモ用の筆記用具はもちろん、説明を聞く際の資料として大学のパンフレットや、質問をまとめたものを持っていきましょう。配布される資料などが多いのでA4サイズの書類が入るカバンも必携の品。
服装は制服でも私服でもОKです。夏場は建物内が冷房で寒いことがあるので、半袖シャツに何か羽織るものを用意しましょう。キャンパスツアーなどでかなり歩くこともあるため、歩きやすい履きなれた靴での参加をおすすめします。
以上、オープンキャンパスについておおまかに説明しました。さっそく受験を考えている大学の公式サイトを検索して、予約してみましょう!
学研プライム研究所スタッフ
学研プライムゼミをはじめとした映像教材を制作しています。難関大受験のための学習法をわかりやすく解説します。