皆さんは受験の天王山とも言われる夏を迎え、特に文系の人は社会科目の対策も本格化していることと思います。今回は、「日本史」の対策を本格化しようとしている皆さんに、おすすめの勉強方法をお伝えしたいと思います。
一問一答的でない理解には教科書を通読を
日本史では一問一答的でない深い理解が必要です。と書くと誤解を招いてしまうかもしれませんが、もちろん一問一答的な知識の蓄積も、非常に重要です。そのために市販の一問一答などを用いて知識の補充を行うことは当然行ってください。
その上で、論述問題等の複雑な設問に対応するための力をつけるための勉強も必要です。知識を闇雲につけるだけではなく、その知識をどう運用するのか、なぜそうなるのか、しっかりと自分の中で理解する必要があります。
そのためにおすすめの方法が、「教科書を読む」ことです。夏には比較的まとまって時間が取れますから、一気に教科書を通読してしまいましょう。夏に「すべての年代を一気に読了する」というのが肝です。というのも、こうすることで自分の中に「年代感覚」というものが生まれやすくなり、インプットした知識がどの年代、どういった因果関係によるものなのかという理解がしやすくなるからです。
これは論述の対策をする上でも非常に役に立ちますし、単に知識をインプットしようとするよりもその後の学習が効率的に進むようになります。
教科書の読み込みは穴埋め教科書がおすすめ
こうした学習をする上でおすすめしたいのが、穴埋め教科書タイプの教材を使った勉強法です。重要語句についての最低限の知識(あくまで最低限です。知識の抜けは他の一問一答等で補完してください)の確認と通史の把握、さらに論述のフレーズのインプットとしての教科書の読み込みを同時に行うことができます。
実際に私が夏に行った学習としては、復習がしやすいようにオレンジのペンで穴埋め教科書の空欄を埋めつつ本文を読み込んでいき、重要な記述、論述問題で使えそうなフレーズには蛍光ペンでマークしてストックするようにしました。教科書を漫然と読むよりは、空欄補充という作業があり単調になりにくいため記憶に残りやすく、集中して一気に読み進めることができるので非常におすすめです。また、これは私の場合なのですが、読み物感覚で進められるので他教科の勉強の息抜きがわりにもなりました。
注意点としては、上でも述べましたが、空欄になっている知識はあくまで最低限のものなので、別途不足している細かな単語等は補う必要があることと、空欄補充に意識を取られすぎて通史把握という大きな目標を見失わないようにすることが挙げられます。
あくまで本格的な勉強の足がかり的に、夏の初期に一気に読破してしまいましょう!
東京大学|Y.S
東京大学法学部に在学しております。入学年度は2019年度です。少しでも早く一歩を踏み出し、継続して努力する皆さんを応援します。