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【勝てる学習術】知識だけでは解けない!夏の「世界史論述」対策

東京大学|Y.S

もうすぐ夏がやってきます。「夏は受験の天王山」「夏を制するものは受験を制す」等の言説を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
特に文系の方は、世界史の勉強に本腰を入れて取り組み始める時期でもあります。そこで問題になるのが論述問題対策です。難関大学の世界史の入試問題には必ずと言っていいほど論述問題が出題されますが、これは単に知識が多いだけでは解くことができません。

今回は、論述問題に対応する力をつけるために夏の間に行うべきことについてお話しします。

まずは何が問われているのか「読む」練習を

論述問題とその他の知識問題の最大の違いは、自分の言葉で説明する必要があるという点にあります。知識だけいくら豊富に持っていても全く意味がないということです。むしろ、「何が問われているか」をきちんと分析し、「問に答える姿勢」こそが必要なのです。

この、「何が問われているか」の分析をするにあたっては、問題文の型を知ることが非常に有効です。

例えば、「流れを論じなさい」と問われた時と「変化を論じなさい」と問われた時とでは、仮に使う知識が同じようなものだったとしても答案は全く別物になります。こうした視点で過去問等の問題を見ていくと、問題文にはいくつかのパターンがあることに気づきます。具体的には、流れ、変化、影響、関係、意義、比較等のパターンが、場合によっては絡み合いながら出題されています。まずはこれらを意識して問題文を読んでみることで、答案のイメージを掴みましょう。

加えて、東大等の世界史の問題文にはリード文がついています。このリード文も無意味に付されているわけではなく、「こういうことを意識して書いてください」という大学側からのメッセージです。
このように、目的意識を持って問題文を読む練習をしましょう。論述の対策を始めている人で、思うように答案が書けないという人は、この問題文に対する姿勢が適切でない可能性があります。夏の間に問題に答える姿勢を身につけておくと、知識が完成する秋以降にスムーズに答案が書けるようになります。

答案を書く前に「答案構成」で論点が浮き彫りに

過去問等の問題文を吟味して問題の構造がある程度理解できたら、実際に答案を書いてみましょう。と言っても、最初からいきなりガシガシ書くなんて不可能なので、まずは「答案構成」をしてみましょう。

どのような形態でもいいですが、「流れ」なら年表、「地域ごとの比較」なら特徴をまとめた表などをメモ書き程度に作成してみましょう。その際、教科書や資料集等でカンニングしても構いません。知らない知識は別途インプットすればいいのです。こうした答案構成を行ううちに、解答の中核になるべき内容、論点が浮き彫りになってきます。ここまでできればあとは書くだけです。

すべての問題について答案を作成していたら時間がいくらあっても足りないので、答案構成をした問題の中からいくつか選んで(個人的には、実際に答案を作成するのは多くても週に2、3問で十分だと思います)実際に書いてみましょう。実際に書いてみることで分量や表現の面で多くの示唆が得られると思います。書いた答案は信頼できる指導者に添削してもらうと、学習効果はさらに高まります。

夏の間はあくまでも、論述問題の記述に慣れることと、問題の構造を適切に把握できるようになることが目標です。また、これらの対策と並行して知識のインプットも怠らないようにしましょう。

東京大学|Y.S

東京大学法学部に在学しております。入学年度は2019年度です。少しでも早く一歩を踏み出し、継続して努力する皆さんを応援します。

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